指定した地形タグを持つマップチップ(タイル)を実際のゲーム画面で非表示(透明)にするプラグインを公開しました。
RPGツクールMZ専用です。
ダミータイル
過去記事「透明タイルや空イベントを使ったツクールの小技」で、透明のダミータイルを置いて通行設定を制御する小技を紹介しました。

すなわち、そのままでは通行できてしまうところに通行設定を[×]にした透明のマップチップを上のレイヤーに置いて通れなくしたり、逆に本来は通行できないところに通行設定[○]の透明チップを置いて隠し通路や特殊な通行設定を実現したりする方法です。
この方法には欠点があって、透明のタイルであるため置いてあることが目に見えない点です。変なところにダミータイルが残っていても、まず気付きにくいです。
それの対策として、制作中は透明ではなく○や×などの記号を入れておく方法も、当該記事内で紹介していますが、リリース時にタイルセット画像を差し替えるのが面倒ですし、差し替えるのを忘れると目も当てられません。
それを解決する方法として、ダミータイル非表示プラグインを公開しました。
これを使えば、ダミーの透明タイルも安心して設置できます。
プラグインの使い方

使い方は簡単で、まずタイルセット画像はダミータイルに分かりやすい記号を入れて作ります。
次にデータベースの「タイルセット」で、非表示にしたいダミータイルに任意の「地形タグ」を設定します。ここでは仮に1番の地形タグを設定します。

そしてプラグインパラメータの「非表示地形タグ」で、先ほど設定した地形タグの番号を指定します。
以上の設定で、指定された地形タグを持つタイルは、実際のゲーム画面では非表示(透明)になります。
一方で、ツクールのエディタ上では元の画像のままなので、エディタ上ではダミータイルの存在が分かるようになるのと、実際のゲーム画面では見えないようになるのが、これで両立できます。

▲ 通行不可にしたいところに×のダミータイルを設置。実際のゲーム画面では非表示に。
本プラグインは見た目だけ非表示にするもので、タイルの通行設定はもちろん、茂み属性やダメージ床の効果は維持されます。
また、地形タグはリスト形式で複数指定が可能です。
なお、通常のマップタイルだけでなく、イベント画像にタイル画像を利用した場合でも同様に、実際のゲーム画面では非表示になります。
地形タグ
地形タグを使う都合上、他の用途で地形タグを使い切っている場合は利用できませんので、ご注意ください。
また、番号に空きがあったとしても、他の用途と併用ができるかは、他の用途におけるプラグインやイベントの作りに依存します。一応、本プラグインでは他との併用がしやすいように、地形タグは複数指定可能にしてあるので、うまく活用してみてください。

なおこの「地形タグ」というのは、ツクールの数ある機能の中でもマイナーかつ特殊な立ち位置の機能です。
地形タグはマップチップに0~7の8つ(実質7つ)の番号の1つを割り当てることができ、プラグインやイベントコマンドの「指定位置の情報取得」で取得して使うことができますが、ツクールでは珍しい、本来の用途が定められていない機能となっています。
似たような機能に「リージョン」がありますが、地形タグは直接マップチップと紐付くため、特定のチップに対して何か処理を定義したい時に便利です。
詳しくは過去記事「地形タグで滑る床を実現」もご参照ください。
プラグインに関する質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にお願いします。素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目などをご覧ください。
コメント