開発日誌

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[ 天下御免!からくり屋敷 ] 先週の成果

2011-10-25 01:21:53

本業と副業のプレッシャーに押される中、華麗に無視して引き続き和風RPGの制作中です。順調に進んでいるような、進んでいないような。しょうもないところで引っかかっていました。

▲ 装備変更画面

ツクールのデフォルトの装備の順番って、武器→盾→頭→身体→装飾品の順番じゃないですか。盾が2番目にあるのは、武器の二刀流や両手持ち武器との兼ね合いがあるからですが、和風においては盾はあまりメジャーではないので、盾の代わりに脚部の防具を入れて、さらに武器→頭→身体→脚→装飾品の順番に変更したかったんですよ。

で、見た目の変更自体はとっくの昔に装備画面やステータス画面をいじった際にできていたので、すっかり安心していたのですが、いざ実際に装備の変更をしてみたら、ちっとも上手く動いていなかったという…。あれこれ変更しまくって、ようやく完成した!と思ったら、今度はお店での購入・売却の際の、現在の装備からの能力値の変化具合を表す画面が上手く働いていなかったりとかね。

あっちを直せばこっちが変になり、こっちを直せばあっちが変になり…で、何だかずいぶん苦労させられました。まあ、エディターの方で、頭防具を「盾」、身体防具を「頭防具」、脚防具を「身体防具」と、それぞれ設定してやれば、わざわざスクリプトを変更しなくても、求める成果は得られるのですが…。

▲ お店では最初に購入・売却を選択

それと同時に、お店の方の仕様も、だいたいできあがりました。

呉服屋や甲冑屋で、おまんじゅうやおだんごを売却できるのは変すぎるだろう、ということで、当初は一般のお店は購入専門で、アイテムの売却には売却専門の質屋を設ける予定でいました。どーせまた「お店でアイテムが売れないなんて不便すぎる!」という意見が出るんだろうなーと思って憂鬱だったのですが、質屋でおまんじゅうやおだんごが売却できるのも、それはそれで変すぎるよな…というところに思いが至り、何だか気持ちが吹っ切れました…(笑)

というわけで、「各商店が互いに提携しており、どの店の扱い商品でも買い取るよう、お客の便宜を図っている」という設定にして、質屋は廃止し、茶店で伝家の宝刀を売ろうが、兵具屋でおまんじゅうを売ろうが、喜んで買い取ってくれるようにしました。

テキストにルビを付けた影響で、「購入する・売却する・やめる」の選択肢をお店の画面に載せるのはレイアウト的に難しかったため、購入か売却かを最初に選択するようになっています。選択肢のウィンドウをメッセージウィンドウから独立させました。これもこれでけっこう手こずった上に、まだ動作が少し怪しいので、要改善。

▲ 購入・売却時に能力値の変動具合を表示

また、武器の場合は攻撃力、防具の場合は防御力の変動が表示されるようになっていますが、攻撃力・防御力以外の能力値が変化する場合も多いので、基本の4つの能力値全ての変動が表示されるように改善しました。まあ、物によっては回避率とか属性とか、それ以外の特殊効果が付いていることも多いのですが、その辺は使ってみてのお楽しみということで。

基本システムを構築している合間に、なかなか上手いアイデアが思い浮かばなかったアイテムや装備品のバランス配分も、ほぼ固まってきました。

▲ 売却時も同じレイアウト

自分の制作スタイルとして、装備品はどのくらいのタイミングで、どのくらいの強さのものを、どのくらいの値段で提供していくか、初めの段階でしっかり決めておかないと、先へ進めないのですよね。行き当たりばったりで作ると、絶対に途中でバランス崩壊するので。

しかも、今回はファンタジー物とは違って命名にはある程度の現実性が求められますし、合成やレアドロップなども採り入れるし、エリアを十二支にちなんだりとか無駄にこだわってるし、しかもできるだけアイコンを自作しないで済む(超重要!)物を…とか考えていたら、ちっとも良いアイデアが浮かばずに憂鬱だったのですが、先週辺りから一気に決まり出しました。欠けていたパズルのピースがどんどんはまっていくような感覚は、非常に爽快ですね。

爽快なのはいいんだけど、アイテム・装備品すべて合わせて、180近い種類ができてしまったんですが…。4人固定パーティーで、12階層しかない予定なんですけど…。

ま、いいか!

[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ テクニック ] 不可視シンボルエンカウント

2011-10-17 23:20:54

引き続き和風ミニ(?)RPGの根幹システムを作成しています。

普段は見えないが接触すると戦闘に。

今回のゲームで導入してみたいのは、シンボルエンカウントだけど、敵シンボルの姿は普段は見えない、という方式。むかーしの「英雄伝説 I」のフィールド画面で採用されていたかと思います。

普通のシンボルエンカウントだと、ザコ戦を全て回避して進むことができますが、ボス戦などに臨むためにはそれなりに成長していなければならず、ザコ戦全回避では結局ゲームが成り立ちません。かといって普通のランダムエンカウントでは、適切なエンカウント率の調整が困難です。その点、この方式であれば、プレイする側の感覚としては、ランダムエンカウントに近いと思いますが、あっちへ寄り道して来ると1回エンカウントしている、みたいな絶妙なバランス調整が可能です。

気付かれた。逃げろー!

細かい仕様はいろいろ付けています。

  • 戦闘からは必ず逃げられるが、逃げた後はその敵シンボルが見えるようになって、追いかけてくる。
  • 一定範囲内に接近すると主人公を追いかけてくる。
  • 執拗に追いかけられても困るので、ある程度経つと追尾を中止する。
  • ある程度経つと消滅して、一定時間後に復活する。
  • 背後から接触された場合は不意打ちになる場合がある。
  • 狭い範囲に敵が固まってしまわないように、配置と移動範囲を調整する。
  • アイテムを使うと敵シンボルが見えるようになる。

けっこう良い方式だと思うのですが、採用しているゲームはほとんどないように思います。実はダメダメな方式だったらどうしようw

[ 天下御免!からくり屋敷 ] [ テクニック ] RubyでRubyを…

2011-10-08 14:11:23

数日間の苦闘の末、テキストにルビを振るシステムができあがりました!

和風RPGを制作する上では、どうしても難しい言葉とか固有名詞とかが出てきます。通常の西洋ファンタジーであれば、固有名詞はカタカナが中心ですし、ちょっと読めない人が多そうだと思った言葉は、簡単な言葉で置き換えたり、ひらがなに開いたりすることも可能ですが、和風だとそういうわけにもいきませんからね。「名刀こてつ」では攻撃力も半減しそうです。

いくつか既にルビ振りを可能にするスクリプト素材があるにはありましたが、ルビ振りのみで十分なのと、画面構成全体や文字表示など根幹の部分をいじるため、競合すると厄介なので、自力で実装しました。

ルビの分だけ1行の高さが変わりますし、会話メッセージだけでなく、アイテム名やモンスター名などもルビ振りをしたかったので(むしろそっちの方が重要)、かなり全シーンにわたって各ウィンドウの位置やサイズ調整が必要になりました。一瞬投げそうになったけど、やり始めてしまえば、思ったほど修正箇所は多くなかったかな。

というわけで、苦労の賜物↓

会話画面 ▲

装備変更画面 ▲

術選択画面 ▲

あとですね、一番の問題は、テキスト中にルビを入力するのが、けっこう面倒…。

[ 天下御免!からくり屋敷 ] 予定を大幅に変更して…

2011-10-05 00:00:03
  • 「RPGツクールVX Ace」が出ますね。
  • じゃあ、次回作はAceが出てから作り始めよう。
  • でもそれまで約2か月半、ただ待つのはもったいないな。
  • 次回作に入れる予定のシステムや仕掛け類のテストを兼ねて、ミニゲームでも作ってみるか。
  • せっかく和素材も買ったことだし、それを使って和風のミニゲームを作ろう。
  • まあ作るからには、それなりにちゃんと遊べるものにしないとね。
  • このアイデアを入れて…。あ、あんなアイデアもいいな…。
  • あれ? なんかミニゲーム枠じゃ収まりきらなくなってきたような…。← 今ココ!

というわけで、予定を大幅に変更して和風の新作ゲームの制作にとりかかりました。

まあ一応、2か月半程度で完成できるもの、という目的から、そんなに凝ったストーリーのものは作れないため、いま流行りのダンジョン探索型になります。

今のところまだ、あくまでミニゲーム枠という予定で制作していますが、最終的なボリューム感を見て、2nd GAME枠に昇格するかも…。どうしてこうなった。

[ ゲームリリース情報 ] [ 小さな大冒険 ] [ テクニック ] [ その他の雑記 ] プロジェクトファイル公開開始

2011-10-01 01:45:56

RPGツクール2000時代はゲームデータの暗号化がなく、エディターを持っている人にはゲームの中身が見られ放題でしたが、その代わりに上手いイベントの組み方などを参考にすることができ、ツクラー全体の技術力の底上げが叶っていたように思います。XPになって暗号化アーカイブが作れるようになったお陰で、ネタバレや改造されたり、素材やイベントをパクられたりする心配はなくなりましたが、他人のテクニックを参考にすることで互いの技術力の向上を図るという機会も失われてしまいました。まあ、どちらが良い悪いという話ではないのですが…。

小さな大冒険」は、自分の習作としての意味合いも込めて制作したので、グラフィックやストーリー展開などにはそれほど凝らず、イベントテクニックやバランス調整などに力を入れました。個人的には、内容の丸パクリや完全ネタバレ状態で進まれるのは困りますが、テクニックを参考にしてもらったり、あそこでもし「いいえ」を選んでたらどういう台詞が用意されていたんだろう?と中身を見てもらう分には大歓迎です。

というわけで、暗号化していない状態のプロジェクトファイルを公開することにしました。

「RPGツクールVX」本体をお持ちの方は、プロジェクトファイルを開いて中身をご覧いただけます。イベントやスクリプトの実装方法など、ぜひ参考にしてください。ただし、グラフィック素材やゲーム内容自体の盗用はおやめください。なお、「RPGツクールVX」本体をお持ちでない方には意味がありませんので、通常バージョンをご利用ください。

Vector」での公開も開始しました。今後ともどうぞよろしくお願いします。