開発日誌

プラグイン/スクリプト

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 敵が全員逃げた時の戦闘終了時メッセージを変える

2024-08-23 01:07:37

全ての敵が逃げて戦闘が終了した場合のメッセージをカスタマイズできるプラグインを作成しました。

RPGツクールMV/MZ、どちらにも対応しています。

ツクールの標準では、敵が全員逃げて戦闘が終わった場合でも、「○○の勝利!」と通常の勝利メッセージが表示されます。しかし、これでは違和感があるという人もいるでしょう。

このプラグインを導入すると、倒した敵が1匹もいない状態、すなわち全ての敵が逃げて戦闘が終了した際は、通常の勝利メッセージに代えて、指定したメッセージを表示できるようになります。

1体でも倒した敵がいる場合は、通常の勝利メッセージとなります。

メッセージでは、%1でパーティー名を、%2で敵グループ名を表示することができます。

敵が逃げた場合のメッセージで自パーティー名はあまり使わないかもしれませんが、敵1体の場合は敵グループ名をその敵キャラの名前に、同じ敵キャラが複数体の場合は「○○たち」、複数の種類の敵キャラがいる場合は敵グループ名を「魔物の群れ」としておいて、全敵逃亡時メッセージを「%2は逃げ出した!」などとすれば、敵の人数や種類数に応じて異なるメッセージを表示することができます。

公式フォーラムで要望の出たものですが、自分でも敵が全員逃げた時に「○○の勝利!」と出るのは違和感があったので、この機会にプラグインを作成しました。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にお願いします。素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目などをご覧ください。

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 戦闘アニメの位置を敵ごとにずらす

2024-04-14 12:28:20

戦闘アニメーションの表示位置(オフセット)を敵キャラごとに変えられるようにするプラグインを作成しました。

RPGツクールMZのEffekseerによるMZ標準アニメーションにのみ対応しており、MVやMV互換アニメーションには非対応です。

RPGツクールMZのアニメーションは、表示タイプが「対象ごと」の場合、対象キャラクター画像の中央に表示されるようになっています。

しかし、空中を飛んでいて本体が上にある敵や、武器を持っていて身体が左右に寄っている敵キャラ画像の場合、戦闘アニメーションが敵キャラ本体の中心からズレて表示されてしまいます。

▲ 本体が右に寄っているため矢が当たっていないように見える

▲ 空中を飛んでいて本体が上にあるため刺さっていないように見える

実際には、MZのアニメーションは大きめに作られており、また表示されるのも一瞬なので、そこまで気になるものではありません。

そうは言っても気になり出したら止まらないのが世の常。できることなら、こういう細かい部分にもこだわっていきたいところです。

RPGツクールMZ標準のEffekseer仕様によるアニメーションには、「オフセット」という縦横方向に表示位置を調整できる設定が存在します。しかし、これはアニメーションを常にずらして表示させるための機能で、これを敵ごとに変えることはできません。

そこで、このオフセット値を敵ごとに変更できるようにするプラグインを作成しました。

このプラグインを導入して、敵キャラのメモ欄に、例えば <animationOffsetX29:70> と記述すると、この敵キャラに対してID29番のアニメーションは、横方向に+70ドット、すなわち右に70ドットずれて表示されるようになります。

メモ欄への記述は以下のようなメタタグが使用できます。

<animationOffsetX:n>
対象となりうる全てのアニメーションを横方向にnドットずらします
<animationOffsetY:n>
対象となりうる全てのアニメーションを縦方向にnドットずらします
<animationOffsetXm:n>
IDがm番のアニメーションを横方向にnドットずらします
<animationOffsetYm:n>
IDがm番のアニメーションを縦方向にnドットずらします

▲ 本体の中心に矢が当たるようになった

対象となりうるアニメーションは、表示タイプが「対象ごと」のもののみで、表示タイプが「全対象の中央」や「画面の中央」となっているアニメーションは指定が無視されます。右クリックの「MV互換データの作成」で作成できるMV互換アニメーションも対象外です。

アニメーション自体にオフセットが設定されている場合、そこにさらに設定したオフセット値が加算されます。すなわち、例えばアニメーション自体のオフセットが100で、そこに本プラグインで200と指定した場合、加算されて300のオフセットが適用されます。-150と指定した場合は差し引き-50のオフセットとなります。

IDで個別にオフセット値が指定された場合は、対象となりうる全てのアニメーションへのオフセット値は無視されます。すなわち、例えば <animationOffsetY:50> <animationOffsetY66:100> が指定されていた場合、66番のアニメーションのオフセットYは、両者を足して150とはならずに、個別指定の方の値のみが適用されて100となります。

本体が敵キャラ画像の中心になかったり、「秘孔を突く」みたいなスキル(例えが古い)で特定部位にアニメーションさせたい場合などには役に立つかと思います。

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[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] ダミーイベントと重なる位置でも飛行船を下りられるようにする

2024-04-04 00:38:01

RPGツクールのデフォルト機能では、イベントと重なるような位置では飛行船から下りることができない仕様になっています。

確かに、キャラクターの頭上に下りられたり、町や城への移動イベントが仕込んであるところに下りられても不便なので、この仕様自体は妥当です。

しかし、マップ上に設置するイベントの中には、ランダム移動するキャラの移動範囲を制御するためのイベントや、マップ上の変化を表すためのタイルイベントといった、具体的な中身のないイベントも設置され得ます。こうしたダミーイベントの上にも下りられないのは不便です。

そこで、ダミーイベントのような実質的な意味を持たないイベントであれば、重なった位置でも飛行船から下りることができるようにするプラグインを作成しました。

RPGツクールMV/MZ、どちらにも対応しています。

具体的には、以下のいずれかの条件を満たしたイベントであれば、重なった位置でも飛行船から下りられるようになります。

  • 「すり抜け」がONになっている
  • プライオリティが「通常キャラの下」かつ実行内容が空である

実行内容が空というのは、注釈も含めてイベントコマンドが1行も登録されていないということです。

乗り物への乗降開始時や完了時、また乗り物から下りられない時に、指定したコモンイベントを実行させるプラグインである「乗り物コモンイベントプラグイン(PANDA_VehicleCommon.js)」と併用する場合は、本プラグインを「PANDA_VehicleCommon.js」よりも上に配置してください。逆に配置すると、飛行船から下りられない時のコモンイベントが正しく発動しません。

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[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 乗り物の乗降時等にイベントを実行

2024-03-24 16:15:55

乗り物への乗降開始時や完了時、また乗り物から下りられない時に、指定したコモンイベントを実行させるプラグインを作成しました。

RPGツクールMV/MZ、どちらにも対応しています。

小型船・大型船・飛行船といった、乗り物への乗り込みを開始した時と乗り込みが完了した時、および乗り物から下り始めた時と下り終わった時、さらに障害物などがあって乗り物から下りられない時に、指定したコモンイベントを発動させることができます。

コモンイベントはプラグインパラメータで指定することが可能です。

プラグイン自体に発動条件を設定する機能はありませんので、特定の条件でのみコモンイベントを起動させたい場合は、コモンイベントの方で条件分岐を行ってください。

乗り物は小型船・大型船・飛行船それぞれで指定することが可能です。特定の項目にはコモンイベントを指定しないことも可能ですし、同じコモンイベントを複数の項目に設定することも可能です。

Yana様の作成された「ビークルコモン(VehicleCommon.js)」というプラグインをベースに、機能を追加して作成しました。この場を借りて御礼申し上げます。

乗降時にシステム的な設定を行ったり、乗った直後に会話イベントを自動実行したりすることが可能になります。

また、下りられない場所で下りようとした時にメッセージを出すといったことも可能になります。特に飛行船は、下りられる場所か否かの区別が一見難しいこともあるため、メッセージを出してやると親切でしょう。

並列処理のイベントでどの乗り物に乗っているか(あるいは乗っていないか)によって条件分岐すれば、プラグインを使わなくとも同じような処理を実装することは可能ですが、隊列歩行メンバーの移動や飛行船の降下などにより乗り物への乗降の開始と完了は微妙にタイミングが異なることや、下りられない時にイベントを動かすのは難しいことから、プラグインを作成しました。

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[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] メッセージのウェイト無効化を無効化

2024-01-16 21:46:31

RPGツクールMZの最新バージョンとなるVersion 1.8.0がリリースされました。

開発部からのリリースノートを見る限り、ピクチャの設定でX,Y座標を表示したり、方向キーで移動させたりできるなど、いくつか便利機能が加わったようです。

が、その中に1つ、既存のプロジェクトに大きな影響を及ぼしそうな機能が。

決定キーを押している間のイベントの倍速処理の実行中に、メッセージのウェイトを無効化するように改善しました。

イベントの実行中、決定キーを押しっぱなしにしている間は、イベントの処理速度が倍速になるという機能があります。

キャラの動きやメッセージの表示速度など全て倍速になるので、テストプレイ時や簡易的なイベントスキップ機能として役に立つ機能ではあったのですが、「文章の表示」の制御文字で1秒ウェイトの\|と1/4秒ウェイトの\.については倍速処理されないため、メッセージ中にこれらのウェイトを多用していると、結局そこで待たされるという現象が発生していました。

メッセージ中のウェイトの多用は、プレイヤーをイライラさせる制作者がやりがちな失敗例としてよく言われるため、そのウェイトが倍速処理でスキップできるようになったのは好ましいことである反面、既存のプロジェクトでメッセージ中のウェイトを用いて、イベントの動きの制御を行っているようなケースでは、タイミングがずれてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

というわけで暫定的に、メッセージのウェイトを無効化する機能を無効化(ややこしい)するプラグインを作成しました。

※ 2024-09-20追記
Version 1.8.1でウェイトスキップの有無を切り替えられるオプションが追加され、基本的に本プラグインの役目は終わりましたが、スイッチでON/OFFを切り替えられるという拡張機能は引き続き利用可能です。

このプラグインを導入すれば、決定キー押しっぱなしでイベントの倍速処理をしている最中も、メッセージ中の制御文字によるウェイトは有効のままになります。

※ 2024-01-17追記:スイッチでON/OFFの切替機能を実装しました。

そもそもウェイトの多用は好ましくなく、通常はスキップできて然るべきと考えます。ただし、イベントの動きと合わせている場合や、クレジット表示などスキップされては困る場面でも、強制的にスキップされてしまうのが問題です。

そこで、指定したスイッチがONの場合だけ、決定キー押しっぱなしによる倍速処理中でも、メッセージ中のウェイトが有効になります。

スイッチを指定していなかったり、スイッチがOFFの場合は、倍速処理中はメッセージ中のウェイトが無効になります。

スキップされると困るシーンの直前でスイッチをONにし、シーン終了後にスイッチをOFFにして、普段はメッセージ中のウェイトもスキップできるようにしておくのが良いでしょう。それ以前に、あまりメッセージ中のウェイトを多用すべきでない、というのは前提です。

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