開発日誌

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[ 王国の英雄 ] [ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] ツクラーショウケースに出演しました

2025-07-14 22:29:16

少し時間が経ってしまいましたが、2025年6月15日の「ツクラーショウケース」にサプライズツクラーとして出演させていただきました。

ツクラーショウケースとは、shinさん主催のYouTubeチャンネルで年に数回開催されている、ツクールを中心としたゲーム製作者のプレゼンテーション企画で、今回で5回目となります。

毎回、事前に出演者が知らされていないサプライズツクラーという枠があって、意外な人物の登場に湧いたり誰かを予想して楽しむなど盛り上がる企画となっていましたが、第5回の今回はなんと14人全員がサプライズツクラーということで、自分はその中で11番目のサプライズツクラーとして出演させていただきました。

こちらが当日放送したPVです。

出演オファー

3月の頭頃にshinさんから光栄にも出演オファーの連絡をいただきました。

ショウケースを何度か視聴して一度は自分でも出てみたいと思っていたのと、6月頃ならちょうど制作中の長編大河RPG『王国の英雄』が完成……間近になっている頃なのでプロモーションにもぴったりということで、二つ返事でお受けさせていただきました。

PV作成

もともとリリース時に作ろうと思ってPVの案は構想していたので、それを当日のPVとして完成させることにしました。

こんな感じでExcelに使うシーンと秒数、BGMなどを記して整理していました。コンテのLv1みたいな感じですね。

PVの主な構成としては

  1. 序盤のストーリー紹介
  2. オープニングムービー
  3. システムの特徴紹介

の三部構成で、5分程度の長さを目指しました。

いろいろ詰め込んだり、しっかりシーンを見せるためには想定よりも秒数かかったりで、結局6分の長さになってしまいましたが……。

ゲーム画面の録画はWindows標準のWinキー+Rでできる録画機能、動画編集はMicrosoft公式の無料動画編集ツールであるClipchampを使いました。

動画編集は普段あまりやったことがなく、希望の演出を実現するのにかなり手こずりましたが、とにかく触って覚える感じで試行錯誤しながら作りました。

▲主人公コバルトの立ち絵(by oka様)

またオープニングムービーの制作にあたっては、キャラクターの立ち絵をokaさんに描いていただきました。

もともと作品中にオープニングムービーを流す予定で、1年半ほど前に依頼することだけはお話しさせていただいていたのですが、ようやく依頼することが叶いました。

キャラクタージェネレーターで作成した顔グラに身体を生やしてくれ、という無茶なお願いにもかかわらず、快く応じてくださって本当にありがとうございました。

工夫した点

今回はサプライズツクラーでの出演ということですが、サプライズツクラーでいつも困るのは、いまいちどなたなのか分からない点。

もちろんサプライズ枠だけに、名前を言われれば存じ上げている方々ばかりなのですが、普段からよく交流させていただいている方でなければ、画面だけ見て即座にどなたなのかは結びつかないものです。

だいたいあの方だと察しはついても、間違ってると失礼なので、誰かが名前を出してくれるまでコメントできなかったり……。

▲冒頭5秒目で表示したロゴ

そこで自分は、冒頭にパンダのアイコンとwerepanda.jpのロゴを持ってきて、誰なのかを明示するようにしました。

このアイコンはシンプルで特徴があるので、これがあれば誰なのかは分かるだろうと思いました。

▲冒頭で表示したゲーム開始シーン

ただ最初から誰なのか答えが出ているのも味気なく、普段仲良くさせていただいている方々には「コバルト」の名前を出すだけでも反応していただけるのではないかと思い、冒頭の5秒間はゲーム開始の呼びかけシーンを挿入して、その後にロゴを表示するようにしました。

こうすれば、「コバルト! ということはpandaさんだ!」と5秒の間に思っていただけるのかなと。意図通りに行ったかな?

苦労した点

これまでプラグインの解説や制作状況の紹介などで動画は編集したことがありますが、複数の動画の切り貼りや簡単な文字入れ程度しかやったことはなく、本格的なPVの作成というのは初めてでした。

▲様々な効果があるが何が何やら……

Microsoft Clipchampは無料ながらもひととおりの機能は揃っており、文字テロップの挿入やフェードイン・フェードアウト、動画の切り替え(トランジション)や各種エフェクトなど、必要な演出効果は使いたいものを選択してパラメーターを指定するだけで簡単に実現することができました。

ただ効果は「パルス」とか「VHS」とか言われても具体的に指定してみないとどんな効果なのかよく分からなかったり、パラメーターもどの値にすればいい感じになるのか、とにかく実際に指定して試してみないと分からない、というのは苦労しました。

無料版だからなのか、エフェクトもいまいちイメージした演出には物足りない感じで、ある程度は妥協しながらの作成となりました。

また、動画を編集していざ実際に再生してみると、タイミングがいまいちだったり位置がずれていたり、そうしたミリ秒単位、1ドット単位の調整も根気のいる作業でした。まるでツクールみたい。

▲恐怖のキャッシュ切れ

中でも一番苦労したのが、無料版だからなのか、PCのスペックの問題なのか、HDDの残容量の問題なのか、はたまたネットワークの問題なのか、たびたびClipchampのキャッシュが壊れて素材ファイルの読み直しが必要になったこと。

酷い時は1操作するだけで再読み込みが必要になったりして、これが上述のミリ秒や1ドット単位の調整をしている時に起きると、思わず諦めたくなりました。

良かった点

しかし何とか粘り強く編集を続けたお陰で、我ながら満足のいく動画が出来上がりました。一時は10分に1回ぐらい見返したりしてたw

おそらくshinさんの意図通り、当日はとても盛り上がったのが良かったです。

デフォルト素材の使い方が上手いとか、ピクチャなどを使わずに印象的なシーンを作るとか、普段意識している点をお褒めいただけたのもとても嬉しかったです。

Discordで通話するのが初めてだったので、事前に一応shinさんと通話テストを行っただけで、特に話す内容の打ち合わせとか事前準備とかも何もなかったのですが、shinさんがPVの内容や話した内容を上手く拾ってくださって、会話を広げてくださったのも有り難かったです。

何より今回こうして機会をいただけたことで、βテスト版を公開する良いきっかけになりました。

企画とお声がけいただいたshinさん、司会アシスタントで嬉しいコメントをくださったツバスさん、素敵な立ち絵とタイトルロゴを描いてくださったokaさん、そして配信時に有り難いコメントをくださった視聴者の皆さん、本当にどうもありがとうございました!

[ ゲームリリース情報 ] [ 王国の英雄 ] [ サイト情報 ] 長編大河RPG『王国の英雄』βテスト版公開!

2025-06-16 02:49:35

RPGツクールMZの発売直後から制作を開始して約5年。

長編大河RPGと銘打って制作してきた

『王国の英雄 - The Hero of the Kingdom - 』

体験版および正式リリース版に先立つβテスト版を公開しました!

『王国の英雄』公式サイトβテスト版公開のページから作品ページに飛ぶことができます。

フリーゲーム公開サイトのPLiCyで限定公開しているもので、アクセス時にパスワードが要求されますので、βテスト版公開のページの記述に従ってパスワードを入力してください。

βテスト版ということで、上記ページの注意事項をよくご確認ください。特に、現バージョンでは最後までプレイはできない点にご注意ください。また、バランスの悪い部分や進行不能になる深刻なバグ等も残っている可能性があります。不具合等を見つけましたら、ぜひ報告いただけると助かります。

まだ突貫工事でとりあえず公開したレベルですので、公式サイトは順次整備していきます。ぜひプレイしていただき、感想やバグ報告など些細な内容でも構いませんので、コメントをお寄せいただけると助かります。

いただいたプレイの感想やバグ報告などをもとに修正を加えて、最後までプレイできる体験版を8月頃、正式リリース版を9月頃に公開する予定です。

それではどうぞよろしくお願いします!

[ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] 2024年総括

2024-12-31 13:29:28

いつも以上にあっという間に過ぎた気がする2024年。

早くも大晦日ということで恒例の1年振り返りです。

新作の制作状況

2020年の秋から制作を開始している長編大河RPG『王国の英雄』。

去年の年末総括では「さすがにストーリーの佳境は過ぎたので、来年の夏ぐらいまでには完成することでしょう」などと豪語していましたが、結局まだ完成していません。

でも、ラストダンジョンまで出来上がっていて、ラスボス戦も基本路線は固まっているので、あとは付随する要素を作り終えていくだけの、いわゆる「あとは完成させるだけ」状態なので、さすがに来年の夏ぐらいまでには……。

来年の秋で制作開始から丸5年が経つことになるので、何とかそれまでには完成させたいところです。

〆切がないとどうしてもダラダラやってしまうので、イベント出展なども視野に入れてもいいかもと思い始めています。

制作者仲間との交流

2024年はツクラー仲間との交流もけっこう深まりました。

ツクラー歴だけでいうなら四半世紀あまり。本格的に制作を開始してからも15年以上経ちますが、twitter(現X)を始めたのもちょうど『王国の英雄』制作開始と同じ頃と、最近まであまり積極的に他のツクラーさんと交流をしてきませんでした。

ですが、twitterでよく絡ませていただく方も増え、ツイキャスやYoutubeなどで配信されている方のところにもお邪魔したりと、交流することが増えてきました。

特にtwitterやツイキャス配信で仲良くさせていただいているじどりさんとは、リアルで一度お会いする機会がありました。その時にプレゼントしていただいた『王国の英雄』主人公パーティーの絵は、額に入れて部屋に飾っています。ありがとうございました!

インディーズゲーム関連のイベントも、オンライン・オフライン共に頻繁に開催されているようなので、前項でイベント出展も視野に入れていると述べたように、来年はそのような場所にも顔を出していきたいと思います。その際はよろしくお願いします!

ツクールの新機能にまたしても翻弄

2024年は新年早々、RPGツクールMZ v1.8.0の問題の新機能(メッセージのウェイトを無効化できる)に、またしても翻弄させられました。

新機能が発表されてすぐに問題点を指摘し、対策用のプラグインを公開しました。問題の機能はその後v1.8.1で、ウェイトの無効化のON/OFFを切り替えられるオプションが導入されましたが、初めからそうしとけと……。

v1.8.1へのアップデートに際しても、ツクールの旧ストア閉鎖にともなって、旧ストアでの購入者に対するアップデートが蔑ろにされた(現在は解消済み)ので、珍しく怒りの長文を公式フォーラムに投稿したりしました。

来年早々にもv1.9の発表がほのめかされており、新機能も一部が紹介されていますが、前科がありすぎるので、蓋を開けるまで手放しで喜んで良いものかどうか分からないのが困りものです。

ツクールの公式も、発売から5年も経つソフトウェアに、いまだに新機能を追加してくれるのはとてもありがたいのですが、せっかく公式フォーラムがあるのだから、事前にもっと意見を聞いたりすればいいのにな、と思ってしまいます。

プラグイン制作

前述のv1.8.0の尻拭いプラグイン以外にも、いくつかプラグインを公開しました。

中でも「乗り物の乗降時等にイベントを実行」と「ダミーイベントと重なる位置でも飛行船を下りられるようにする」の2つは、飛行船に関わる動作を改善するためのプラグインです。

飛行船と言えばゲーム最終盤に登場する乗り物であり、新作の制作が最終盤まで到達している証拠です!

戦闘アニメの位置を敵ごとにずらす」と「敵が全員逃げた時の戦闘終了時メッセージを変える」の2つは、要請を受けて作成したプラグインです。後者の敵が全員逃げた時のメッセージは、自分でも気になっていた部分だったので、要望があったのに乗じて作成しました。

ピンチ状態の文字色を2段階化&敵キャラ名の色を変える」は、ドラクエ3のHD-2Dリメイクを遊んだ中で、この仕様は採り入れてもいいのではと思って作成したプラグインです。

他にも、以前公開した「数値入力ウィンドウ強化プラグイン」に、桁移動のボタン追加とキャンセルボタンの位置調整機能を計画しています。こちらは機能的にはほぼできているので、年明け早々にも公開できると思います。

その他の活動

今年も12月に恒例の「ツクールアドベントカレンダー Advent Calendar 2024」が開催され、「雑魚戦に陽を当てよう」の記事を投稿しました。

一般的に苦手な制作者が多いと言われるマップ、モブキャラ、雑魚敵の三大要素。むしろ自分はこれらの三要素こそ大好きなので、時々語ってきました。

特に近年では雑魚戦はスキップできて然るべきものみたいな扱いを受けることもしばしばですが、そんなはずはないと信じています。

凝った戦闘システムや美麗なグラフィックに注目が集まりがちですが、モブキャラの会話や雑魚戦といった要素を蔑ろにしては、凝った戦闘システムも美麗なグラフィックも十分に活かせないと思っています。

これからもこうした要素の解説は、折を見てやっていきたいですね。

2025年の抱負

来年の抱負は、何と言ってもまず新作『王国の英雄』を完成させること。

自作品である『小さな大冒険』と『天下御免!からくり屋敷』はいずれもRPGツクールVX製で、今となってはさすがに古くて手軽にはプレイを勧められません。『夫婦戦争MZ』はRPGツクールMZ製ですが、ミニゲームであるため、自作品の顔としては少々弱い気がしています。

長編大河RPGと銘打った本格的なRPG作品となる『王国の英雄』を完成させれば、ようやく大手を振って勧められる自作品ができます。

2025年は『王国の英雄』完成を第一目標に頑張っていきたいと思います。

また、自作品の制作中はそれに集中してしまって、あまり他の作品をプレイする余裕がありませんでした。

やはり他の人の作品を多くプレイして、参考になる部分を吸収していかないと、独りよがりに陥ってしまうおそれもあります。来年前半に自作品を完成させて、後半はいろいろな作品をプレイしていきたいと計画しています。

本年はどうもありがとうございました。

また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

[ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] 2023年総括

2023-12-31 13:52:28

あっという間に2023年も大晦日の日を迎え、恒例の1年間総括のお時間がやって参りました。

2023年の活動

2023年も相変わらず、新作の長編大河RPGの制作に没頭していました。本当は今年の秋頃には公開の想定だったのですが、延びに延びて4年目突入です。さすがにストーリーの佳境は過ぎたので、来年の夏ぐらいまでには完成することでしょう。ホントかよ。

制作状況はtwitter改めXでもちょくちょくアップしているので、ぜひフォローよろしくお願いします。

MV/MZ用のプラグインは、上半期はあまり公開しませんでしたが、10~11月にかけて立て続けにいくつか公開しました。どれもツクールの仕様の微妙なところを補う、必須級のプラグインではないかと思いますので、ぜひ活用してください。

2024年も引き続きプラグインのほか、プラグインを使わないテクニックの数々を紹介していければと思います。テクニックはたまにtwitter(現X)でも紹介していますが、どうしても文字数の制限などもあって細かい説明ができないので、こちらでも紹介していきたいと思います。

12月には、今年も「ツクールアドベントカレンダー Advent Calendar 2023」に参加し、「回答されやすい質問の仕方指南」という記事を発表しました。

最近、ツクールの公式フォーラムなどで要領を得ない質問が散見されたこともあって、どういう質問の仕方が望ましいのか、回答者側の立場から書いてみました。口うるさいベテランみたいで、あまりそういうことは言いたくなかったのですが、このままだとフォーラムの衰退にも繋がりかねないため、敢えて書いてみました。

2023年の三大ニュース

さて、2023年の三大ニュース、一つ目は、和風探索RPG『天下御免!からくり屋敷』がついに実況プレイされたこと!

これまで『小さな大冒険』と『夫婦戦争MZ』は何度か実況プレイされていましたが、『天下御免!からくり屋敷』は2018年の公開以来、知る限り実況プレイは上がっていませんでした。やはり主人公が女の子でもイケメンでもない、濃いオッサンなのが敗因なのか……。

それはともかく、春頃にみなみよつばさん主催の「実況歓迎自作ゲームPR大会」に出したところ、みなみよつばさん自ら実況プレイ動画を上げていただきました。本編のみ全18回。プレイリストからご覧いただけます。

実況のお陰でヒドいバグを発見できたり、少しバランスを調整したりもしました。

個人的には本編後の地獄篇・極楽篇からが本番、みたいなところもあるので、続きもぜひ実況してもらいたいのですが、続きが気になった方はぜひ直接プレイをお願いします!

2023年の三大ニュース、二つ目は、ゲームアツマールの終了です。

2022年の末に突如終了告知があり、予定通り2023年6月に終了となりました。

自作フリーゲームを公開できるフリゲ投稿サイトはいくつかありますが、その中でもゲームアツマールは

  • ニコニコ動画内にあるので集客しやすかった
  • ツクールとも連携していて公式感があった
  • サイトデザインが他と比べて洗練されていた
  • ニコニ広告で露出を増やすことができた

といった点で、他のフリーゲーム投稿サイトとは一線を画すものでありました。

特に最後の広告で露出を増やせる点は重要で、フリゲ投稿サイトには毎日何本もの新作ゲームが投稿されています。目に留まるのは新着一覧に掲載されるほんの数日。それ以降はよほど話題に上らない限り、急速に埋もれていってしまいます。

しかし、ニコニ広告を使うことによって、カネの力で露出を増やすことができ、特にアツマールのトップページのバナーに掲載されると、確実にプレイ数は伸びました。

他のフリゲサイトにもピックアップの仕組みはありますが、多くはランダムで選ばれるもので、作者が狙って露出を増やすことはできません。その点、アツマールは金の力で注目を集める手段があったため、一度埋もれても再起のチャンスがありました。広告費によってサイト運営費の足しになるでしょうし、他のサイトでもぜひ採用してほしいシステムですね。

2023年の三大ニュース、最後の三つ目は、『RPG Maker UNITE』の発売と混乱、そして『RPG Maker WITH』の発表です。

Unity上で動作するツクールということで、操作体系がガラッと変わって、期待と不安を一身に背負って発売されたUNITEですが、極度の重さ、UIの不便さ、重要機能の欠落などなど……。多数の便利な新機能を台無しにする出来の悪さで、年末にはSteam版の発売が事実上の中止となる事態に。

また、10月に発表され、2024年の4月に発売予定となったCS版ツクールの新作『RPG Maker WITH』は、見た目的にはMZをベースにしたもののようですが、キャラクタージェネレーション機能の削除など、残念な話もいくつか出てきています。

そもそもプラグインや自作グラフィックがなく、できることに限りがあるCS版ツクールですが、ゲーム制作の入門編としては一定の役割を果たしていると思っています。

特にWITHの目玉機能として紹介されている「アセットシェアリング」機能が、プラグインに近い機能を果たして、入門者から中級者へのステップアップを図る一助になることを期待しています。

あとは、MV Trinityの時に問題となったバグや、いわゆるNGワード問題などが、どれだけ解消されているかに懸かっているかもしれません。

フリゲ界を盛り上げるために

最近、フリーゲームは衰退したのか否かという議論が話題になりました。

ツクールのみならず多様なゲーム制作ツールが出てきて、ゲーム制作を始める人が増えているのは事実です。前述したようにフリゲ投稿サイトで公開される作品の数は減ってはおらず、それだけを見るとフリーゲームは活発化しているとも言えるでしょう。

しかしアツマールの終了に象徴されるように、公開先は減っており、それに伴ってフリーゲームのプレイ人口も減っていると思われます。フリーゲームから商業化など注目を集める作品が現れる一方、ほとんど注目されずに埋もれていく作品も多数あり、それで言うとフリーゲームはレッドオーシャン化していると言えるでしょう。

そもそもフリーゲームはフリー(無料)であるだけにお金が動きづらく、大企業の支援が得られにくい世界でもあります。一方のフリー(自由)は、昨今のコンプライアンス強化の一環でふりーむ!の審査が厳しくなったりと、あまり明るい話を聞かないのも事実です。

今すでに衰退しているかと言われると、そこまでではないものの、このままだと徐々に衰退していくのではないかという危機感は覚えます。

個人的にフリーゲーム界の振興に必要だと思っている要素は次の3つ。

  • 使いやすくバグの少ないツール
  • 公式的なフリーゲーム投稿サイト
  • ユーザー間の互助システム

一つ目のツールは言わずもがなで、直近で発売されたUNITEの惨状は語るまでもありません。ツクール以外のツールも、部分的にはツクールに勝っているところもありますが、取っ付きやすさや拡張性、素材の豊富さなど、総合的な使いやすさに関してはツクールにまだ及んでいないというのが個人的な感想です。

そろそろMZの正式後継版も計画が進められている頃かと思いますが、取っ付きやすさ、拡張性、豊富な素材といったツクールの長所は失わないようにしてほしいと思います。

二つ目の投稿サイトに関しても、アツマール亡き今、割と切実な問題であります。

昔はツクール公式でも作品宣伝掲示板や、Vectorや窓の杜といった大手ダウンロードサイトでもフリーゲームのレビューが定期的にありましたが、いつしかそういうものはなくなってしまいました。

ツクール公式も、ゲーム制作ツールを売るだけ売って、肝心の発表する場所が他人任せというのは、フリーゲーム界を本当に盛り上げていきたいのか、疑問に思えてしまいます。アツマール終了の際、ツクール公式からもそれに代わる仕掛けを検討中、みたいなことを言っていたと記憶しているので、それに期待しています。

前述の2つは一ユーザーでどうにかできる問題ではありませんが、最後の三つ目は個人でも協力できる部分です。

公式が何から何まで面倒を見るわけにはいかず、ユーザー間で相談したり質問し合えるような仕組みが必要です。それも、ただ仕組みだけあればいいというのではなく、上級者は積極的に初心者の質問に答え、初心者は自分の悩んでいる部分を分かりやすく質問する、といった工夫が必要になります。それを考えて「回答されやすい質問の仕方指南」の記事も出しました。

私もできるだけ、フォーラムの質問には答え、テクニックなども積極的に紹介していきたいと思います。

去年に引き続き最後の方は暗い話になってしまいましたが、それに負けず2024年は現在制作中の新作公開に漕ぎ着けたいと思います。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

[ ゲームリリース情報 ] [ 天下御免!からくり屋敷 ] [ サイト情報 ] 『天下御免!からくり屋敷』久々のアップデート

2023-08-10 01:58:20

和風探索RPG『天下御免!からくり屋敷』をバージョン1.2.8にアップデートしました。

ダウンロードページからダウンロードをお願いします。

実に5年ぶりの更新ですね。新要素があるわけではなく、バグ修正やバランス調整が中心となります。

5年前の記事で、致命的な不具合がない限りは最後の更新だと宣言していましたが、致命的な不具合が見つかったので更新することになりました。

長年PRしてきた甲斐あって、みなみよつばさんによる『天下御免!からくり屋敷』の実況プレイがアップされています。

待望の実況プレイ動画なので、感動もひとしお。

ですが、実況動画を見ていたら、途中のイベントで「平賀源内」の名前がなぜか「兵具屋」になっているという謎のバグを発見……!

慌てて調べてみたら、兵具屋の女性店員での売却イベントの際に、名前の代入をミスって起きる不具合でした。他の売却イベントでは大丈夫だったので、ピンポイントに踏み抜かれたバグ!

このままだと終盤の良いところで「兵具屋」を連呼してワケの分からないことになってしまいます。これは間違いなく致命的……!

現状の『天下御免!からくり屋敷』のプロジェクトファイルは続編の歴史編を途中まで作ってしまっていたのですが、幸い歴史編の制作に取りかかる前のプロジェクトファイルは残してあったので、それに修正を加えることにしました。

これ以外にも、中ボスの牛頭馬頭の体力が本来の10分の1になっているというミスをはじめ、いくつか細かいバグはありました。装備品や方術の効果も歴史編の制作中に一部調整したりしていました。これらの修正点は都度メモってはいたので、それをもとに旧プロジェクトファイルを修正。

いくつか、メモには書いてないけど修正されていたようなところもあって、本当に修正しきれているのか怪しいところもありますが、まあこれでいいだろうw

本作『天下御免!からくり屋敷』。

主人公はオッサンで悪人顔ですが、ネタの詰まった台詞の数々や、史実を巧みにアレンジした設定や台詞、和風で豊富なアイテムや敵キャラ、そして時々流れる歴史解説でお勉強にもなるという、本当に楽しい作品です。ぜひ実況動画を視聴&実際にプレイしてみてください!