開発日誌

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[ サイト情報 ] [ その他の雑記 ] werepanda.jp 10周年

2020-08-23 02:30:53

2010年8月23日に当werepanda.jpを開設してから、今日でちょうど10年を迎えました!

これ以前にも私はウェブサイトを運営していたことがありました(今もあるけど)。そっちもかなり長く運営していた気がしますが、更新していたのはせいぜい5〜6年くらいなので、それと比べるとずいぶん長く続いていますね。まあこっちも、3年くらいほぼ休止状態だった時期はありましたが……。

10周年の割に公開しているゲーム数が2本+ミニゲームが1本というのは少ないですね。うち1本の『天下御免!からくり屋敷』は現在も続編を制作中ですし。

記事数は10年で200本以上と、まあまあの本数かな? ここ3ヶ月の異様な更新頻度のお陰という噂もありますが。この頻度が長続きするといいけど……。

10年前と比べると、フリーゲーム界隈はかなり縮小している感じがします。手軽かつ長く遊べるスマホゲームなどが増えたため、わざわざ素人の作ったPCゲームを遊ぼうというプレイヤーの数は確実に減っています。一方で制作者やゲームの本数自体はそれほど減っていないような気がします。なのでその分、注目される確率は以前より低くなっています。

個人的には、凝ったシステムとか萌えるキャラとかそういう方向性ではなく、オーソドックスでシンプルながらも作りはしっかりしている、地味だけど良作と呼ばれるような作品を目指しています。とは言え、それはプレイして初めて分かること。それ以前にプレイしてもらえなければ、どうしようもありません。なので、ちゃんと目に留めてもらえるような工夫は必要ですね。

ですが、さらにそれ以前の問題として、ゲームをもっと制作していかなければなりません。

ちょうどRPGツクールMZが発売されたのを機に、新しい作品も作っていきたいと思っています。作ると言っても質を落とすようなことはしたくないので、そんなにポンポン新作が出せるかどうかは謎ですが……。『天下御免!からくり屋敷』も最初は数カ月でちゃちゃっと作るつもりだったのがこうなったので、何とも言えないところです。あ、『天下御免!からくり屋敷』の歴史編も並行して制作を進めるので、そこはご心配なく。ますます大丈夫かという気もしますが。

では、次の10年もどうぞよろしくお願いいたします!

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 文章中にアイテムや敵キャラ等の名前を表示

2020-08-22 12:41:50

天下御免!からくり屋敷』の歴史編制作と並行して、RPGツクールMZも触っていこうと思っているので、さっそく自分で使いそうなプラグインを作ってみました。

MZ用に作ったものですが、試したらMVでも普通に動作しました。

「文章の表示」コマンドやアイテム等の説明文で、以下の制御文字をそれぞれの名前に置き換えてくれるプラグインです。

\class[n] n番の職業名
\skill[n] n番のスキル名
\item[n] n番のアイテム名
\weapon[n] n番の武器名
\armor[n] n番の防具名
\enemy[n] n番の敵キャラ名
\troop[n] n番の敵グループ名
\state[n] n番のステート名

\item[\V[1]]のように、nに変数を用いることも可能です。この場合、1番の変数に格納されているID番号のアイテム名が表示されます。

さらに\*skill[n]のように頭に*を付けると、そのスキルのアイコンを表示できます。item、weapon、armor、stateも同様です。もちろんclass、enemy、troopは、*を付けてもアイコンは表示されません(付けてもエラーにはなりません)。

具体的な使い方は以下の通り。

上のように書いておくと、下のように表示されます。

こうしておけば、アイテム名や敵キャラ名を後で変更した時に、台詞もいちいち変更して回る必要がなくなるので、非常に便利だと思います。

プレビューだと正しく表示されないのですが、実際のゲームではちゃんと置き換わって表示されます。ウィンドウの横幅からはみ出さないようにご注意ください。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にどうぞ。プラグイン素材の利用条件についてはMITライセンスとしています(英文を考えるのが面倒くさかったから)。丸パクリなどでなければ基本的に利用は自由です。このサイトについての「提供素材について」の項目なども併せてご覧ください。

[ ツクール情報 ] [ その他の雑記 ] MZにスライムを登場させてみた

2020-08-21 22:04:29

RPGツクールMZのモンスターグラフィックは、スライムやスケルトンをはじめRPGの定番とも言える敵キャラのほとんどがリストラされ、アーミーゴリラや九尾の狐(♂)など、需要のよく分からない敵グラが大量に投入されているという衝撃の事実が判明してから一夜明けて。

▲アーミーゴリラさんとフォックスマンさん

どうやらその真意は、MVにいた敵キャラはMVのものを使えばよく、MZでは敢えて被らないように選ばれている模様です。だからこそ、プレオーダー版や現行の期間限定版ではMVが付属してきたのかもしれません。

え、それ以降に購入した人はどうするの、とか、MVとMZじゃ絵のタッチが違うから混ぜにくい、とか、ドラゴンとかゾンビとかが両方にいるのはなんでなの、とか疑問は尽きませんが、いないものはしょうがありません。

というわけで、MVのスライムを持ってきてみました。

うーん。タッチの違いは、スライムぐらいだとあまり目立ちませんかね?

というか論点はそこじゃないんだよ。

スライムっつったら、最弱モンスターの座にふさわしい、知能の低さと愛嬌を備えているべきで、MVのような中途半端な凶悪さは求められてないの。

というわけで、VXのスライムを持ってきてみました。

やっぱりスライムと言えば、この無機物並みに何も考えてなさそうなフォルムだよねー。

でも、MZの敵グラと並べると、さすがに違和感があるような。

というわけで、スライモことVX Aceのスライムを持ってきてみました。

こっちのは潰れすぎていてあまりフォルムが好きではないのですが、VXのと比べるとまだMZと混ぜて違和感が少ないですかね。

ただ、スライモ君だと横に8体並べるのは、間隔が詰まりすぎてて厳しいですね。密です。

縦も使って並べてみたらいい感じ? ソーシャルディスタンス。

VXのスライムであれば、普通に8体並びますね。

スライムはもともと強敵の一種、最弱モンスターだというのは間違い、という説もありますが、スライムが最弱扱いなのは「ハイドライド」や「ドルアーガの塔」などドラクエ以前からの傾向でした。

MZでの最弱モンスターはゴブリンだと言いたいのかもしれませんが、武器・防具をちゃんと装備して二足歩行しているようなのが知能低いわけないし、戦ったらかなり強いはずですよ。

[ ツクール情報 ] RPGツクールMZがやって来た

2020-08-20 20:13:46

8月20日。ついに『RPGツクールMZ』が発売されました。

公式ストアでプレオーダー版を購入していたので、さっそくダウンロード&インストール。

私の環境では、インストールの際に「WindowsによってPCが保護されました」というエラーが発生しました。

公式のTwitterでもアナウンスがありますが、「詳細情報」をクリックして、アプリのファイル名と、発行元が「KADOKAWA CORPORATION」になっていることを確認の上、「実行」を押せばOKです。

インストール者が少ないとこういう警告エラーが出たはずで、今後インストールした人が増えていけば警告が出なくなるものと思われます。

いずれにしても最初のインストール時の一回のみ出てくるだけで、実際の起動時には何の問題もありません。

素材について

【悲報】やっぱりスライムがいない

サンプルのスクリーンショットにも、公式サイトのモンスターグラフィックの例にもスライムの敵グラが見当たらず、サンプルゲームでもスライムのイメージファイルが同梱されておらず、でもサンプルゲームは使われていないファイルは消されているようだったので、たまたまサンプルゲームではスライムが登場していなかったんだろうと一縷の望みを託し、先日の「RPG Maker MZ: First Look!」配信でも敵キャラ画像リストが映った時に、目を凝らして見てみましたがスライムは見当たらず、それでも「Slime」という名前では登録されていないかもしれない、「ゼリー状の生物」みたいな名称に変わってる可能性もあると、そんな奇跡に賭けていましたが、やっぱり敵グラフィックにスライムはいませんでした。

というか、スライムのことで頭がいっぱいだったので指摘を受けるまで気付きませんでしたが、スケルトンやらコウモリ、オーク、ベヒモスなど、RPGの定番敵キャラは軒並み消えています。MVにあった敵キャラは敢えて除外しているんでしょうか? その割にはデーモンやドラゴン、ゾンビなどはいるのと、MVとMZでは絵のタッチがかなり異なるので、混ぜて使うにはかなり微妙だと思います。

あ、戦闘BGMはBattle2が好みですかねー。

レイヤー機能の使い勝手

実際にレイヤー機能を触ってみて、仕様を確認してみました。なんかすごく面倒くs……

レイヤー自動状態では、デフォルトで以下のように配置されるようです。

  • A(下層)タイル → レイヤー1
  • Aの柵や森タイル → レイヤー2
  • B-E(上層)タイル → レイヤー4

B〜Eの上層タイルはMVと同様、2つまで重ね合わせられるようです。最初はレイヤー4に配置され、そこに2つ目のタイルを重ねると、1つ目のタイルがレイヤー3に送られ、後から置いた2つ目のタイルがレイヤー4に上書きされます。そこにさらに3つ目を重ねると、1つ目は消え、2つ目がレイヤー3に送られ、3つ目がレイヤー4に置かれます。

この時に注意したいのは、窓とかテントとか複数のタイルで構成されるタイルの場合、その上にさらに上層タイルを重ねると、テントの一部だけレイヤー3に送られてしまって、後から変更するのが面倒くさくなります。

Bの左上(透明)タイルを置くと、レイヤー3と4の両方がいっぺんに消えます。したがって、自動レイヤーの時に、重ねて置いた上層タイルの片方のみを消すことはできないようです。もちろん個別にレイヤーを指定すれば、片方のみを消すことができます。また、B〜Eの上層タイルでも、レイヤー2や1に置いたタイルは、透明タイルを置いても消えませんでした。

通行設定が[☆]のタイルはレイヤーの順序に関わらず上に描画されます。[☆]同士の場合はレイヤー番号の大きい方が上になります。

自動の影付きは、「First Look!」でも解説されていたように、レイヤー1にAの壁系タイルを置いた場合のみのようです。レイヤー2以降にAタイルを置いても影が付きませんし、レイヤー1の影が上に重なってしまいます。

レイヤーの切り替えは、一見メニューでしかできないようですが、Ctrl+Tabで自動→レイヤー1→レイヤー2→レイヤー3→レイヤー4→自動と切り替えることができます。

しかし、Ctrl+Tabで切り替えられることは添付のヘルプにも記載されていないようですし、紹介動画や「新機能活用講座」などでひっそりと言及されているだけなので、見落として使いづらさに喘ぐ人が続出しそうです。なので、改めてこの場で強調しておきますw

一発で特定のレイヤーに切り替えるショートカットキーもないようなので、使い勝手にはかなり改善の余地がありそうですね。

移動ルートのプレビュー

実際に触ってみないと分かりづらかった「移動ルートのプレビュー」機能。

感想としては、思ったよりも使いやすかったですね。

移動ルートの設定欄の下に「プレビュー」のボタンが登場して、それをクリックするとミニマップが開いて移動ルートが可視化されます。デフォルトは対象キャラクターの現在位置が起点ですが、マップ上をクリックすれば任意の場所を起点にできます。

通常の移動は青色で、ジャンプの場合は水色で表示されます。ランダム移動や、プレイヤーに近づく・遠ざかる、ランダムに方向転換してからの前進・後退など、ルートを規定できない移動については紫色で表示されます。ランダム関連があるので完璧ではないですが、普通の使用には十分応えられるのではないでしょうか。

オートセーブの意義

MZで追加されたオートセーブ機能は、セーブしないまま予期せぬ戦闘でゲームオーバー……といった事態を防ぐためのものと説明されていましたが、仕様的には戦闘終了後および場所移動後に自動的にセーブされるというもので、戦闘に至るイベントの作りによっては(連戦や戦闘前に回想などで場所移動を挟む場合など)、結局やり直しができないため、意味がないのではと思っていました。

しかし、このオートセーブ機能の真の価値は、プレイヤーのプレイミスを無かったことにするというよりも、何らかのエラーでゲームが不意に落ちてしまった時に直前から再開できるようにする、バックアップ機能としての側面が強いのかなと思いました。そうだとすると大いに意味がありますね。

不意に落ちるなよ、っていう話でもありますが、VX Aceまでとは違い、ブラウザベースだったりインターネットを介していたりと、外部環境が要因でエラーになることもありますので、落ちうること前提のバックアップは、ありがたい機能だと思います。

その他

スキルやアイテムのアニメーション選択が、MVまでと比べてやりやすくなっているようですね。

ただのリストボックスではなく、ちゃんとアニメーションが表示されるようになっています。ここでは音は出ませんが、アニメーションだけでも確認できるのは、非常に便利だと思います。

地味な改良ですが、明らかに使いやすくなる改良なので、もっとアピールすればいいのに。

なので、公式に代わってここでアピールしておきますw

まとめ

以上、ざっと気になるところを触ってみての感想でした。

まだ本格的には触っていないので、今後ももう少し語っていこうと思います。

公式ストアでもバンドル版の販売が開始され、既に製品版MZを購入済みの人にはバンドル分のみを購入できるようにもなっているようです。バンドルS版はいらないけど、バンドル版は購入予定です。

[ テクニック ] マップ講座(5) 自然地形の鉄則(2) 直角を避ける

2020-08-18 21:39:34

前回に引き続き、洞窟や川など自然の地形をキレイに作るための鉄則を解説します。

  • 直線をなるべく避ける
  • 直角をなるべく避ける
  • 対称をなるべく避ける

以上の3つのうち、今回は2つ目。直角をなるべく避けるについて解説します。

1つ目の直線と同様に、自然の地形が直角になることは少ないです。

もちろんこれも前回同様、RPGツクールはマス目が基本なので、デフォルトのタイルセットではどうしても直角になってしまいますが、その点は除外して考えてください。

今回は洞窟の壁で考えてみましょう。まずは壁の天井にあたる部分を輪郭としてフリーハンドで描きます。左側が入口で行き止まりとなる洞窟の小部屋をイメージしました。

繋がっていない部分を修正しつつ、壁面と地面を描き入れました。最初の段階では右端が狭まった形をしていましたが、壁面の2マスと地面の1マスで、合わせて3マス分を空けておかないと、ちゃんとした地形にならないので注意です。

ここで、2マス×2マス以上の辺で作られる角は、直角に見えます。

なので、角を削って2マス×2マスの辺ができないようにします。

これで直角はなくなり、最初に比べてかなり自然になりましたが、右の先端部分がいかにも削って整えました感を出していて、不自然さが残ります。

不自然さの原因は、ここが鋭角になっているせいです。

直角と同様に鋭角も、避けた方が自然です。もともと左右の端は壁面と地面で合わせて3マス分を空ける必要があるため、フリーハンドで描いた地形をもとに調整すると、どうしても鋭角が形成されやすくなります。

こういう場合は、右端を思い切って1マス削ってしまうのがお勧めです。

これで右端もスムーズな弧を描き、自然な地形になりました。

最後の欲を言うと、左下の部分です。ここは、1マス×1マスの辺が4マス続いており、45度の斜めの直線が見えてしまいます。

こういう場合は、どこか1カ所を1マス×2マスの辺にしてやれば、直線感がなくなります。

これで、自然な洞窟の小部屋を作ることができました。

ポイントは、2マス×2マス以上の辺を作らないことです。1マス×1マス、1マス×2マス、1マス×3マスなどの辺を組み合わせて、自然なカーブを描くようにしていけば、直線や直角を避けて自然な地形を作ることができます。

洞窟の壁だけでなく、川や森林でも同じことです。

鉄則を押さえて自然な地形を作っていってください!