開発日誌

プラグイン/スクリプト

[ テクニック ] [ プラグイン/スクリプト ] 敵キャラの複数回行動を細かく制御

2021-06-01 21:04:32

VX Ace以降のRPGツクールでは、特徴の「行動回数追加」で1ターンに2回以上行動する敵キャラを簡単に作成できます。

しかし、複数回行動の内訳を自由に決めることはできないため、場合によっては同じ補助魔法を2回連続で唱えてしまったり、凶悪な全体攻撃を2回連続で放ってきたりといった事態に陥ります。

そこで、複数回行動での条件を設定できるプラグインを作りました。RPGツクールMV/MZ両対応です。

※追記:「敵キャラの変身」に対応したバージョン1.1.0に更新しました。

※追記:条件の設定方法を改善したバージョン2を下記で公開しています。
敵キャラの複数回行動を細かく制御・2

これを使うと、2回行動のうち1回目は通常攻撃で2回目は魔法攻撃とか、1回目は攻撃魔法で2回目は補助魔法とか、強力な全体ブレス攻撃の場合は1回行動で終了とかいった、細かい調整が可能です。

複数回行動の制御にはステートやTPを駆使した方法もありますが、このプラグインを使った方が楽でしょう。

使い方としては、以下を敵キャラのメモ欄に記述します。

<MultiActionX:行動パターン番号>
指定した行動パターンは複数回行動のうちX回目の行動でのみ選択されます。
<LastAction:行動パターン番号>
指定した行動パターンを選択すると以降の複数回行動は行わなくなります。

行動パターン番号には、行動パターン一覧の順番をカンマ(,)区切りで指定します。

具体的には、敵キャラの行動パターンが以下のように設定されているとします。

  • (1) 通常攻撃
  • (2) ファイア(単体魔法)
  • (3) スパーク(全体魔法)
  • (4) ヒール(回復魔法)

この時、以下の記述をメモ欄にしたとします。

<MultiAction1:2,3>

<MultiAction2:4>

<LastAction:3>

この場合、1番の通常攻撃は設定がないので2回行動のうち1回目でも2回目でも、どちらでも選択されます。2番のファイアと3番のスパークは、MultiAction1の記述により、1回目の行動でのみ選択されます。4番のヒールは、MultiAction2の記述により、2回目の行動でのみ選択されます。また3番のスパークは、LastActionの記述により、選択されたら以降の行動は行わなくなります。

まとめると、2回行動は以下のようなパターンになります。

  • 通常攻撃+通常攻撃
  • 通常攻撃+ヒール
  • ファイア+通常攻撃
  • ファイア+ヒール
  • スパークのみ

こうすることで、2回とも回復してしまうのを避けたり、強い全体魔法は1回だけにしたりと、ある程度のバランス制御を行うことが可能です。

バランス制御だけでなく、例えば魔法戦士的な敵キャラに物理攻撃と魔法攻撃をそれぞれ1回ずつ行わせたり、騎兵のような敵キャラに馬の突進攻撃と兵の物理攻撃を1回ずつ行わせたりと、敵キャラの性格付けなどにも応用できます。

また、2回行動だけでなく、3回以上の行動にも対応しています。

行動回数を増やした場合は、プラグインパラメータの「複数回行動最大値」で、最大の行動回数を設定してください。最大値以上の行動を設定しても無視されます。最大値は何回にでも設定できますが、必要以上に増やしすぎると処理が重くなりますので、ご注意を。

行動パターンを番号で指定しなければいけないのが、ちょっと残念なところではあります。番号が画面上に表示されているわけではないので、行動パターンがたくさんある場合は、数え間違いに注意してください。行動パターンにもメモ欄があったり、もう少し細かい設定がいろいろできればいいんですけどね。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にお願いします。素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目などをご覧ください。

[ テクニック ] [ プラグイン/スクリプト ] 画像の先読みを改善して画像表示のラグ解消

2021-05-29 18:55:56

お久しぶりです。

twitterの方では時々制作状況を紹介していますが、それをするとこちらの方ではあまり語ることがなくなるので、どうしても更新頻度が落ちてしまいますね。それでも、新しいプラグインや小技の紹介などはたまにしていきたいと思っています。

さて今回は、RPGツクールMZにおける画像表示のラグを解消するプラグインを公開します。

テストプレイ時やダウンロード版の場合はローカルから読み込むので特に気になるということはありませんが、「ゲームアツマール」などブラウザ版でプレイする場合は、サーバーから画像ファイルをダウンロードしてこないといけないので、特にサイズの大きい画像は画像表示のラグ(遅延)が割と顕著に発生します。

RPGツクールMZのデフォルトでは、イベントの開始時に、イベントコマンドの先頭から200行目までをチェックして、その中に登場する「文章の表示」の顔グラフィック画像と「ピクチャの表示」のピクチャ画像を、先に読み込むようになっています。先に画像を読み込んでキャッシュしておくことで、実際に画像を表示する際に素早く表示できる仕組みになっているわけです。

ですが、長いイベントの場合はイベントコマンドが200行以上になることもあり、そういう場合はどうなるのかというと、特に何もしてくれません。途中で200行目以降を追加で先読みしてくれるというようなことはなく、そのため、イベントの途中から画像表示のラグが目立つようになってきます。

このプラグインを使えば、先読みする行数をデフォルトの200行から、任意の行数に設定することができます。また、行数を0に設定すると、イベントの全行を対象に先読みするようになり、この使い方が普通かと思います。

ただし、1000行を超えるような非常に長いイベントの場合、全行を対象にすると、逆に最初の先読みに時間がかかってしまう可能性があります。特に通信速度が遅い環境だと、イベントの開始が明らかに遅くなるでしょう。長いイベントがある場合は、先読みの行数は200行くらいに抑えて、後で解説する「画像先読み」のプラグインコマンドを併用してみてください。

また、デフォルトでは先読みの対象が「文章の表示」の顔グラと「ピクチャの表示」のピクチャ画像だけですが、それに加えて「遠景の変更」の遠景画像と、「移動ルートの設定」の中の「画像の変更」で使われるキャラ画像も、先読みしてくれるようになっています。「遠景の変更」はあまり使用する機会がないかもしれませんが、遠景画像はサイズが大きいので効果も大きいです。

また、イベント開始時の自動的な先読み以外にも、任意のタイミングで任意の画像ファイルを先読みできるように、プラグインコマンドも用意しました。

プラグインコマンドの「画像先読み」を使用すれば、imgフォルダの下にある任意の画像ファイルを読み込ませることができます。自動的な先読みでは対応していない、タイルセット画像や戦闘背景の画像なども、これを使えば先読みさせることができます。

前述の非常に長いイベントの場合は、自動的な先読みは200行までにしておいて、途中で200行目以降に登場する画像ファイルをプラグインコマンドで先読みさせる、といったことが可能です。

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にお願いします。素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目などをご覧ください。

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] 進行状況ウィンドウプラグインをMVにも対応

2021-01-25 01:23:07

メニュー画面に現在の物語の進行状況等を示す簡単なテキストを表示できるプラグイン「進行状況ウィンドウプラグイン」を、MV/MZ両対応にバージョンアップしました。

ツクールフォーラムで、RPGツクールMV用に同様のものが欲しいという声が上がっていたので、それに応えた形です。

最終的にスクリプト内部でMVかMZかを判別するようにして、同じファイルでMVとMZの両方に対応できるようにしました。

詳しい使い方は「メニュー画面に物語の進行状況を表示」もご参照ください。

MVでは、デフォルトのメニュー画面のコマンドウィンドウと所持金ウィンドウの間に空きスペースがあるので、そこに表示するようにしました。もちろんウィンドウの位置・サイズを指定すれば、好みの場所に配置することができます。

ウィンドウ周りは、MZとMVでコアスクリプトの仕様が異なるため、そのままでは動かないのですが、実際にはウィンドウの初期化(initialize)の呼び出し方が多少違うだけで、後はMZの書き方で基本的に動作することが分かりました。

なお、MVかMZかの判別は、Utils.RPGMAKER_NAMEに文字列でMVかMZかが格納されていますので、それを使用しています。

また、MZで既にご利用の方は、敢えてアップデートする必要はありませんが、テキストに改行(\n)を2つ以上入れても、最初の1つしか認識されないというバグがあったので、もし3行以上のテキストを表示させたい場合は、アップデート版のご利用をお願いします。

具体的には、改行コードの置換をreplace("\\\\n", "\\n")としていたのを、replace(/\\\\n/g, "\\n")としました。こうしないと複数の置換ができないんですね……。うーん、素直にmultiline_stringにしておけばよかった……。

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[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] RPGツクールMZプラグインまとめ

2021-01-22 21:37:22

去年の8月以降、RPGツクールMZ(MVも一部対応)のプラグイン素材をいくつか公開してきましたが、埋もれてしまったものも多そうなので、ここらでまとめて紹介します。

ルビ表示プラグイン

詳しくは「RPGツクールMZでルビを振る」記事参照。

こんな感じでテキストにルビを振ることができるプラグインです。

{九尾|きゅうび}の{狐|きつね}のように、ルビを振りたい文字を{ }で囲んで、 | の手前の漢字、後ろにルビを記述すれば、ルビ付きのテキストとして表示されるようになります。

とてもシンプルな記述でルビを実現できるので便利!

ややルビの文字サイズが小さめですが、1行の高さを標準から変えずにルビ振りができるので、ウィンドウレイアウトに影響しないのが特徴です。文章の表示だけでなく、アクター名、スキル名、敵キャラ名、説明文や戦闘メッセージなど、基本的に全てのテキストに対応しています。

進行状況ウィンドウプラグイン

詳しくは「メニュー画面に物語の進行状況を表示」記事参照。

メニュー画面上部に、現在の物語の進行状況を示す簡単なテキストを表示できるプラグインです。

進行度を管理する変数を1つ用意し、その変数の値に応じたテキストを入力しておけば、メニュー画面を開いた際に常に現在の進行状況が表示されます。日をまたいでプレイ再開した時に、「次は何をすればいいんだっけ?」となるのを防げます。

ウィンドウの位置は好みの場所に調整可能です。

※ MVにも対応したVersion 1.1.1をリリースしました。「進行状況ウィンドウプラグインをMVにも対応」記事参照。

データベースの名前表示プラグイン

詳しくは「文章中にアイテムや敵キャラ等の名前を表示」記事参照。

「文章の表示」コマンドやアイテム等の説明文で、以下の制御文字をそれぞれの名前に置き換えてくれるプラグインです。

\class[n] n番の職業名
\skill[n] n番のスキル名
\item[n] n番のアイテム名
\weapon[n] n番の武器名
\armor[n] n番の防具名
\enemy[n] n番の敵キャラ名
\troop[n] n番の敵グループ名
\state[n] n番のステート名

\item[\V[1]]のように、nに変数を用いることも可能です。また\*skill[n]のように頭に*を付けると、そのスキルのアイコンを表示できます(item、weapon、armor、stateも同様)。

上のように書いておくと、下のように表示されます。

アイテム発見イベント規格化プラグイン

詳しくは「アイテム発見イベント規格化プラグインとサンプルミニゲーム」記事参照。

宝箱やタンス、タルなどを調べるとアイテムが見つかる、というイベントを簡単に組むためのプラグインです。

イベントの名前を例えばi1とすればID1番のアイテムが、w25とすればID25番の武器が、g500とすればお金500Gが、手に入るイベントを作成できます。アイテム入手時の演出やメッセージは、上の「データベースの名前表示プラグイン」と組み合わせたコモンイベントで作成します。

後から宝箱の中身を変更する際に、イベント名を変更するだけで済むので、とても便利です。ちょっと作成方法がややこしいので、上記記事で紹介しているサンプルゲームも参考にしてください。

重要語句の文字色変更プラグイン

詳しくは「重要語句の文字色変更プラグイン」記事参照。

「文章の表示」コマンドや説明文等で <N人名> のようにテキストを囲むと、囲まれた部分の文字色を手軽に変更することができます。人名は青、アイテム名は赤のように、語句のタイプに応じて色を変えることができ、語句のタイプと対応する色は自由に指定可能です。

プラグインがなくても色の変更は制御文字の\C[n]で可能ですが、人名は青にしてたっけ赤にしてたっけとか、色を戻し忘れたりとか、後から人名はやっぱり黄色にしたいとか、このプラグインが役に立つ場面はいくらでもあるはずです。

アイテム獲得メッセージにアイコン表示プラグイン

詳しくは「アイテム獲得メッセージにアイコンを表示」記事参照。

こんな感じで、戦闘終了時のアイテム獲得メッセージにおいて、アイテム名の頭にアイコンを表示させることができるプラグインです。

なお、サンプル画像ではアイテム名の色も変わっていますが、これは「用語」の「メッセージ」で色を変更しているだけです。

バフ・デバフ効果個別設定プラグイン

詳しくは「バフ・デバフの効果を個別に設定」記事参照。

バフ・デバフの倍率を、能力値および強化か弱体かでそれぞれ個別に設定できるプラグインです。

デフォルトだと全て1段階につき25%共通なので、能力値によっては物足りなかったりします。それが柔軟に設定できます。

セルフスイッチ操作プラグイン

詳しくは「任意のセルフスイッチを消去」記事参照。

プラグインコマンドで、対象のマップID、イベントID、スイッチID(A-D)を指定すると、該当のセルフスイッチをOFFにすることができます。マップIDは全てのマップや現在のマップ、イベントIDやスイッチIDは全てのものなども指定可能です。

特定セルフスイッチ消去プラグイン

詳しくは「特定のセルフスイッチをリセット」記事参照。

マップに入った際、そのマップにあるイベントのうち、名前が指定した正規表現にマッチするイベントのセルフスイッチをOFFにできるプラグインです。

マップに出入りするたびに復活する宝箱とか、開けた扉や押したスイッチを元の状態に戻したい時とかに使えます。

メッセージ中にスイッチ操作プラグイン

詳しくは「台詞の途中でスイッチ操作 in MZ」記事参照。

文章表示の途中でスイッチのON/OFFができるプラグインです。

「文章の表示」の制御文字で、\+switch[n]と入れるとn番のスイッチをONに、\-switch[n]でOFFにできます。

スイッチに連動した並列処理を使うことで、台詞の途中の狙ったタイミングでキャラクターを動かしたり、フキダシアイコンを表示したり、効果音を入れたりすることが可能になります。

戦闘終了時特殊処理プラグイン

詳しくは「戦闘終了時に特殊処理」記事参照。

戦闘終了後に直ちにフェードアウトさせたり、BGM/BGSを継続させずに停止したり、勝利時・敗北時など条件によってスイッチをONにできるプラグインです。バトルイベントの0ターン目(戦闘開始時)に、プラグインコマンドで指定するようになっています。

ボス戦後などにイベントを実行したい時、標準だと経験値やお金の獲得メッセージを出している間に元のBGMが流れてしまいますし、イベントが始まる前に一瞬だけ元のマップが表示されてしまいます。このプラグインを使うと、BGMを停止させたり、フェードアウトした状態でイベントに移行することができます。

選択肢表示時SEプラグイン

詳しくは「選択肢表示時にSEを鳴らす」記事参照。

「選択肢の表示」で選択肢ウィンドウが表示される際に、SEを鳴らすプラグインです。

職業名の代わりに二つ名表示プラグイン

詳しくは「職業の代わりに二つ名を表示」記事参照。

ステータス画面等で職業名の代わりに二つ名を、二つ名の代わりに職業名を表示するプラグインです。後者はプラグインパラメータで非表示にすることもできます。

長編RPGなどで、ストーリーに応じて主人公の職業が「村の自警団兵」→「王国兵」→「勇者」などと変化する場合、それを職業の代わりに二つ名の変更で済ますことができます。

イベントスキッププラグイン

詳しくは「イベントスキップを実装した」記事参照。

並列処理イベントと連携して動くプラグインで、指定したラベルの位置(もしくはイベントの最後)までイベントをスキップさせることができます。あまり高機能ではなく、会話だけのイベントを飛ばすといった限定的な使い方を想定しています。

VX方式経験値算出プラグイン

詳しくは「必要経験値の計算をVX方式で」記事参照。

レベルアップに必要な経験値の算出方法をVXでの方式に変更するプラグインです。

VX Ace以降、MV、MZの算出方法だと、序盤はなかなかレベルが上がらない一方、中盤以降はどんどんレベルアップしてしまい、バランス調整が非常に難しいです。VXでの算出方法に変えることで、調整をやりやすくすることができます。


以上、全部で15個ありました。思ったより作ってましたね。

あまり派手なものはないですが、ツクールのちょっと物足りないところや融通の利かない部分を補う、便利なプラグインだと思います。ぜひご利用ください!

質問やアドバイスなどはコメント欄まで、お気軽にお願いします。素材利用条件などについては、このサイトについての「提供素材について」の項目などをご覧ください。

[ テクニック ] [ 素材 ] [ プラグイン/スクリプト ] メニュー画面に物語の進行状況を表示

2020-12-08 00:00:10

本記事は「ツクールフォーラムアドベントカレンダー Advent Calendar 2020」12月8日分の投稿記事です。

長編RPGをプレイしていてありがちなこと。「次は何をすればいいんだっけ?」

大人になると毎日ゲームして遊ぶというわけにもいかず、忙しくて数日、下手をすると数週間以上も間が空いてプレイ再開ということもあり得ます。

それだけブランクがあると、多くのプレイヤーはこれまでの話の内容や、次に何をすればいいのかをほとんど忘れてしまうでしょう。

ストーリーを百も承知な制作者目線ではなかなか気付きにくいポイントですが、途中で次の目的が分からなくなってプレイを断念するというのはよくある話で、その対策として「思い出すコマンド」や「あらすじノート」など、様々な手法が開発されてきました。

とはいえ、あまり凝った仕組みを作るのはコストがかかりますし、あまりに自己主張が激しい見せ方も抵抗があります。

いろいろ思案した結果、現在の進行状況を示す簡単なテキストを、メニュー画面に表示するようにしました。シンプル!

RPGツクールMZでは、メニュー画面の上部にマウス操作用のボタンスペースがあります。そのままだと1行が収まりきらないのですが、余白を調整することで、何とかこのスペースに1行テキストのウィンドウを表示させることができました。デッドスペースの有効活用!

プラグイン素材として公開します。

※ RPGツクールMVにも対応したVersion 1.1.1をリリースしました。「進行状況ウィンドウプラグインをMVにも対応」記事参照。

使い方は簡単です。

まず物語の進行度を管理する変数を1つ用意し、その変数の番号をプラグインパラメータの「進行度変数」に指定します。

そして、その進行度変数の値に応じたテキストを、「進行度テキスト」にリストの形で入力します。

変数の値がリストの番号に相当していますので、進行度変数の値は1がスタートとなります。値が0の時は何も表示されませんので、オープニングイベントの中で進行度を1にしてやる必要があります。

後は、イベントの時にこの進行度変数の値を順次操作してやればOKです。

数が多いとテキストを用意するのも入力するのもかなり大変ですが、そこは頑張りましょう……。

ウィンドウ系のプラグイン作成にあたって

今回、プラグイン化するにあたって悩んだのが、メニュー画面のレイアウトは様々なプラグインが出ており、各自で変更されていることが多い点です。

そのため、プラグインとして公開しても、ウィンドウの位置がネックとなって、あまり使われないのではないかという懸念がありました。かといって、数あるウィンドウレイアウト系のプラグイン全てに対応させるのは不可能です。

どのようにしたかというと、プラグインパラメータでデフォルトのウィンドウ位置にするかのON/OFFを設けました。

ONの場合はデフォルトの通りにメニューの上部に表示。OFFの場合は別途パラメータで、ウィンドウの左上隅のX座標とY座標、および幅と高さを指定できるようにして、その値に従ってウィンドウを表示させるようにしました。

こうして自由に位置を設定できるようにしておけば、どんなレイアウトでも対応可能ですし、逆にデフォルトでよい場合は何も設定しなくて済みます。

このように、デフォルトレイアウトをOFFにして、ウィンドウの位置とサイズを指定すれば、好きな位置にウィンドウを置けます。ていうか邪魔w

ウィンドウの高さを調整すれば、複数行表示にも対応しています。進行度テキストは\nで改行できます。\N[n]\C[n]などの各種制御文字も反映されます。

ウィンドウをいじる系のプラグインは競合が厄介ですが、このようにデフォルトか位置・サイズ指定かを選べるようにしておけば、柔軟性が増すのではないかと思います。プラグイン化を検討する際は、ぜひ参考にしてください。

単行テキスト入力で改行したい

パラメータの型(type)で文字列型には、単行のテキストであるstringと、複数行のテキストを入力できるmultiline_stringの2種類があります。

今回のプラグインでは、基本は単行のテキストで、指定の仕方によっては複数行も表示できるよ、という形だったので、パラメータ型は単行テキストのstringを採用し、改行したい場合は改行文字\nを入れてもらうようにしています。け……決してmultiline_stringがあることを知らなかったわけじゃありません(汗

当然、単行テキストで\nと入力しても、そのままでは改行だと認識されないため、スクリプト内で改行コードに変換しています。

変数textにパラメータの値が代入されているとして、通常のテキストなら、

text = text.replace("\\n", "\n");

で、\nが改行コードに変換されます。

今回のようなリスト形式であれば、

text = text.replace(/\\\\n/g, "\\n");
text = JSON.parse(text);

で、textに改行反映済みのテキストの配列が格納されます。\がカオス……。

基本は1行だけど、場合によっては改行も可能、みたいなパラメータを設定する場合は、ぜひ参考にしてみてください。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。